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麻酔科

医師紹介

池田 正浩

所属麻酔科
役職
麻酔科部長
プロフィール
麻酔科学会認定専門医/指導医
日本医師会認定健康スポーツ医
臨床研修指導医
日本医師会認定産業医
麻酔科の仕事は、主に手術室での全身麻酔業務となります。
全身麻酔というと、「寝ている間に手術が終わって楽チンでいいや」とお考えになる方も多いかと思いますが、実はそれなりにリスクがあります。
眠たくもないのに、薬剤を使用してとても深い眠りにつく(何をされても起きない)ためには、様々な劇薬、毒薬、医療用の麻薬など、医師の間でも普段では見たり聞いたりしないような薬剤を使用することになります。
そのため、全身麻酔中は「異次元の世界」にお体が置かれることになるとお考えください。
異次元の世界に置かれたお体は、普段だと考えられないようなことが起こる可能性があります。ごくごく僅かな確率ですが、これまで異常を指摘された事のない部分に合併症が起こったり、術後から後遺症を残すような事が起こったりする事があります。
そういうリスクの起こる確率を少しでも少なくする、あるいは起こらないようにするという事が麻酔科の仕事となります。
 
そのためには、手術前に検査が必要になります。主に循環器(心電図、心臓超音波検査など)、呼吸器(胸部レントゲン・CT、呼吸機能検査など)、そして全身状態(血液検査、尿検査など)などを含め、他にも必要な検査をして入念な準備をすることになります。年齢や基礎疾患など、個々の患者様によって必要な検査は異なりますが、安全な麻酔を目指す上ではいずれも欠かす事ができません。
 
これらの情報が整っても、すぐに手術室で麻酔をかけるわけではありません。
「麻酔科術前診察」をいたします。
これは、簡単なお体のチェック、今までにどんな病気にかかった事があるか、全身麻酔を経験した事があるか、現在どういう病気で何のお薬を飲まれているかなど確認してさらに患者様の情報を集めるための診察です。
と、同時に、全身麻酔をかけた際に起こる可能性のあるリスクなどの説明(インフォームド・コンセント)もいたします。
 
これらの情報を総合的に検討した上で麻酔方法を計画していきます。
 
麻酔をしていく上で、患者様にもご協力いただく必要のある事があります。
 
  • 喫煙される方は、最低でも手術前2週間(ガイドラインでは4週間)禁煙してください
全身麻酔がかかると、あなたの呼吸は止まります。ですので手術中は、口から「気管」まで特殊な管を入れて、そこに酸素や麻酔ガスを通すことで呼吸管理します。タバコを吸っていると気管の表面にダメージを受けており、そこに管を入れて刺激するので手術の後、とても辛い目に遭う可能性があります(自分の痰が多くて溺れそうになる、咳が止まらない、声がいつまでも出ないなど)。また、麻酔科管理の上でも管の中を痰が埋め尽くすことで非常に危険な状態になる可能性があります。
ですので、「あなたのため」と「麻酔科のため」に、絶対禁煙をお願いします。
 
  • 手術前の飲食は制限されます
胃の中にものが残っていると、全身麻酔をかけた途端に口の方に逆流してくる事があります。マタイの方に戻ってくれればいいのですが、ほとんどの場合は肺の方に流れていき、結果として「誤嚥性肺炎」という命のリスクが出てきます。
ですので、必ず絶飲食は厳守していただくようお願いいたします。
いずれも、術後の辛さをマシにしてくれるとともに、命のリスクからあなたを守ってくれます。
 
近年麻酔科の業務として、手術中の全身麻酔だけでなく、術後の痛み止め「術後鎮痛」もクローズアップされています。
当院麻酔科では、硬膜外麻酔、神経ブロック、あるいは持続静脈注射など患者様に合った鎮痛法を検討して行うようにしております。
それぞれの長所・短所は、麻酔科術前診察の際にお話し、患者様の体質・体調やご希望に添える形で術後の痛みを少しでも和らげることを目指します。
 
今後とも安心、安全な麻酔を心がけてまいりますので、麻酔に関してご不明な点、お尋ねになりたい点などございましたら、麻酔科にご連絡ください。
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