診療科・医師紹介

整形外科

患者さまのQOLの向上と早期退院のために、高度な術式で対応

整形外科では、股関節症、変形性膝関節症、慢性関節リウマチ、膝関節半月板損傷や靭帯損傷などの関節外傷、脊椎疾患(腰椎椎間板ヘルニア、脊椎症、脊椎狭搾症)、四肢・脊椎の骨折などの病態に応じて手術治療を行っています。
整形外科の手術は、年間約250例に及び、骨折の治療では、保存的治療と手術的治療を症例によって選択しています。
膝関節の半月板損傷などでは、関節鏡視下手術を採用して早期の退院を実現しています。
さらに骨粗しょう症に対する取り組み・スクリーニングも行われて、非侵襲の専用の骨密度測定装置によって確実な早期診断・早期治療が可能になっています。

関節センターの診療内容

関節センター長は、洛陽病院の理事長である奥村先生で京都大学時代から40年間以上も、人工股関節の開発に携わりながら治療しており、手術後の左右の脚長差もミリメートル単位までこだわって手術をしています。 また、治療の難しい症例、再手術症例も京都大学の関連病院や他の病院からよく相談されます。

股関節の領域…では
  • 臼蓋不全に対して棚形成術や臼蓋側回転骨切り術(RAO)
  • 変形の高度なものには人工股関節全置換術
  • 高齢者の骨接合術や人工骨頭置換術
膝関節の領域…では
  • 半月板損傷には、半月板部分切除術・縫合術
  • 変形の高度なものには人口膝関節置換術
  • 新鮮な前十字靭帯損傷に対しては縫合術
人工股関節手術の特徴
  • 症例によって最小侵襲手術(MIS)を使用している
  • 骨セメントを使わない人工股関節を使用
  • 適応年齢が40歳代から80歳代までと幅広い
  • 各個人に適した人工関節の種類(機種・骨頭サイズ)を選んでいる
  • 貧血の無い人は自己血輸血で手術をしている

などで、自己血については術前貯血と、術中~術後の回収血を使用しているので、ほとんどの症例が自分の血液だけで手術が可能です。(但し、もともと貧血が強い方は術後に同種血輸血(献血した血液)が必要になることがあります。)

医師紹介

奥村 秀雄 (常勤)

所属 整形外科
役職 理事長
プロフィール 日本整形外科学会認定 整形外科専門医
日本リウマチ学会認定専門医

変形性関節症は、成人の関節の病気の中で最も多くみられる病気で高齢者に多く、人口の高齢化とともに年々増加傾向にあります。変形性関節症は、骨と骨の間にある軟骨がすり減って痛みや腫れ、関節の変形をきたす病気で、体重の負荷がかかっている股関節と膝関節によく起こります。
股関節の骨構造に異常がないのに軟骨がすり減る一次性の変形性股関節症、骨構造に異常のある股関節(臼蓋形成不全など)で軟骨がすり減る二次性の変形性股関節症に分けられています。日本では、二次性の変形性股関節症が女性に多く起きます。膝関節は、60歳から70歳ごろになると、特に女性でO脚変形が生じて、軟骨がすり減る変形性膝関節症になります。
薬物療法で痛みや腫れをやわらげ、運動療法で関節の動く範囲を広げたり、関節周囲の筋肉を鍛えるなどの治療を行います。骨構造が破壊され、歩行が困難となるなど日常生活に支障がある場合は、手術治療が必要となります。最近では、人工股関節と人工膝関節が著しく発達して、治療成績も安定して、手術後に痛みなく歩くことができるようになりました。日本全国では、1年間に、人工股関節で4万人、人工膝関節で4万5千人が手術を受けています。当科では、人工股関節手術で、MIS(低侵襲手術)を行っています。


武田 記和 (常勤)

所属 整形外科
役職 診療部 部長
プロフィール 日本整形外科学会認定 整形外科専門医
日本整形外科学会認定 スポーツ医

湿潤療法は潤い(うるおい)療法とも呼ばれ、創傷(特に擦過傷)や熱傷などの皮膚損傷に対し、従来のガーゼと消毒薬での治療ではなく「消毒しない」「乾かさない」「水道水でよく洗う」ことを基本とした治療法です。体が本来持つ「自然治癒力」を生かす治療法と言えます。
傷を治すためにさまざまな細胞が傷口に集まって働きますが、消毒をすると細菌を殺すだけでなく正常な細胞もダメージを受けます。また、ガーゼを当てると傷を治すために必要な浸出液が吸い取られてしまい、再生組織が乾燥によって死滅します。さらに、ガーゼをはがす時に新しくでき始めた表皮細胞もはがれてしまいます。
そうした理由から、傷口の内部にに消毒薬を入れることを避け、創部を湿潤状態に保ち、なおかつ、感染症の原因となる壊死組織や異物をしっかり除去することで創部の再生を促すものです。
主な治療効果として、次のようなものが挙げられます。
・従来のガーゼと消毒薬で治療する方法より早く治療する。
・消毒がしみる痛み、ガーゼをはがす時の痛みなどがなく、きれいに治療する。
・かさぶたが出来ない。
湿潤療法が適用できるかどうかは診断が必要であり、受診は必ず行うようにしてください。


松本 研二 (常勤)

所属 整形外科
役職 関節センター センター長
プロフィール 日本整形外科学会認定 整形外科専門医

骨粗鬆症は、骨から「カルシウム」や「リン」、「たんぱく質」が減っていき、骨が軽石のようにスカスカになり、脆くなる疾患です。特に60歳以上の女性に多く発症します。
初期には自覚症状はありませんが、進行した場合の症状として次のようなことが挙げられます。
・筋肉性の腰痛・背中痛がある。
・背中が丸くなり身長が縮む。
・尻もちをついた時や重い荷物を持ち上げた時に、簡単に背骨の骨折を生じる。
特に、高齢者が骨折してしまうと、寝たきりになる恐れがあります。
骨粗鬆症の予防には、食事療法と運動療法が欠かせません。カルシウムやビタミンD、ビタミンKなど骨密度を上げる栄養素を積極的にとり、骨に対して力学的ストレス(運動負荷)をかけることが重要になります。また、運動を行って筋肉を増やすことにより、転倒をふせぐことができ、それが骨折予防にもつながります。
骨粗鬆症と診断された場合には、薬剤で治療を行うことが基本ですが、食事療法、運動療法を併用し、日常生活の中での転倒・骨折予防対策行うことが大切です。


平方 栄一 (常勤)

所属 整形外科
役職 主任医長
プロフィール 日本整形外科学会認定 整形外科専門医
日本救急医学会認定 救急科専門医
日本外科学会 認定登録医
日本医師会認定 健康スポーツ医

骨折の治療には大きく分けて「保存療法」と「手術療法」があります。
「保存療法」は、転位(骨折部のずれ)を整復した後、副子(添え木)、ギプス、装具等を用いて固定する方法です。
「手術療法」は麻酔下に骨折部を整復した後、固定材料(鋼線、スクリュー、プレートなどの金属材料等)による固定を行います。
骨折の部位、変形や転位(ずれ)の程度、骨折が関節内に及んでいるかなど、骨折の形態に関する要素に加え、個々の人の状況(年齢や持病、職業上の要請など)も加味して総合的に判断し、治療法を選択することが重要であり、それが治療の第一ステップとなります。また、いずれの治療法であれ、機能回復にはリハビリテーションが必要です。治療までの期間や最終的な機能回復の程度は、一人ひとりのリハビリテーションへの意欲などによっても大きく左右されるため、それらも踏まえながら患者と医療者が共に治療に向き合うことも必要です。
そして非常に大切なのは、受傷後、可能な限り早期から治療を開始することです。長期間経過した後には治療が困難になる場合もあるからです。少しでもおかしいと感じたら、打撲や捻挫だと自分で判断したりせず、患部の安静を保ったまま、すぐに受診するようにしてください。

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